意外と知らない!?団体信用生命保険(団信)とは?
住宅ローンを組むときに、よく聞く「団体信用生命保険(団信)」という言葉ですが、実際のところどんなものか詳しく知らない方も多いのではないでしょうか?
団体信用生命保険とは、ローン契約者が死亡や高度障害になった場合に、保険会社がローンの残債を肩代わりしてくれる保険のことです。これにより、残された家族がローン返済に困らないよう守る大切な仕組みとなっています。
今回は、団体信用生命保険の基本から種類、保障内容、加入時の注意点、審査に通らなかった場合の対策まで、わかりやすくお伝えします。
目次
1: 団体信用生命保険とは? 基本ポイント
ここでは、団体信用生命保険の基本的な内容をわかりやすくお伝えします。
1.1:団体信用生命保険の概要
団体信用生命保険とは、住宅ローン契約者が死亡または高度障害になった場合に、保険会社がローンの残債を肩代わりしてくれる保険のことです。これにより、残された家族が返済に困らないよう守られます。
多くの金融機関では、住宅ローンを借りる際に加入が必須となっていますが、フラット35など一部のローンでは団信加入が任意となっている場合もあります。
詳しくは【フラット35の利用条件は?】のコラムをご覧ください。
▼フラット35の利用条件は?
https://friend-baibai.com/notice/542134.html
1.2:一般の生命保険との違い
団体信用生命保険(団信)は生命保険の一種ですが、一般的な生命保険とは目的や使い道、保険金の受取人に違いがあります。
■一般的な生命保険(死亡保険)
契約者が亡くなった場合、一定額の保険金が家族(指定の受取人)に支払われます。保険金の使い道は自由で、生活費や教育資金などに充てることができます。
■団体信用生命保険(団信)
契約者が亡くなった場合、ローン残高に応じた保険金が金融機関に支払われ、住宅ローンの返済に充てられます。保険金は家族に直接渡るわけではありませんが、ローンが完済されることで、家族の生活が守られるという点で、大きな安心につながります。
2:団体信用生命保険の種類と保障内容
団体信用生命保険にはさまざまな種類があり、主なものは次のとおりです。
■一般団信
死亡や高度障害の際に、ローン残高が保険で全額支払われる基本的なタイプです。
■三大疾病保障付団信
がん、急性心筋梗塞、脳卒中の三大疾病にかかったときにも保障が受けられます。
■がん保障団信
がんと診断された時点でローン残債がゼロになる保障が特徴です。
■ワイド団信
一般の団体信用生命保険より審査基準が緩やかで、持病がある方でも加入しやすいプランになります。
金融機関や保険会社によって保障内容や条件が異なるので、自分に合ったものをしっかり比較して選ぶことが大切です。
3:団体信用生命保険に加入するときの注意点
続いて、団信を比較するときや加入するときの注意点について確認しましょう。
団体信用生命保険には誰でも加入できるわけではなく、健康上の理由で加入を断られる場合があります。加入時には、以下の点に注意しましょう。
■年齢制限
団体信用生命保険は加入できる年齢に上限があり、一般的には75歳までとされています。ただし、金融機関によって異なるため、事前に確認が必要です。
■告知書の正確な記入
健康状態や過去の病歴について、正直に告知書へ記入することが重要です。もし虚偽の記載があった場合、保険金が支払われないことがあります。
■持病の影響
高血圧や花粉症など軽度の持病なら審査に影響が出にくいですが、病状や治療の状況によっては審査が厳しくなるケースもあります。
4:団体信用生命保険の審査に通らなかった場合の対策
団体信用生命保険の審査に通らないこともありますが、あきらめる必要はありません。次のような対策が考えられます。
■ワイド団信の検討
審査基準が緩いワイド団信を利用することで、持病があっても加入できる可能性が高まります。
■他の金融機関を探す
団体信用生命保険の審査基準は金融機関ごとに異なるため、複数の金融機関の条件を比較してみましょう。
■専門家に相談する
住宅ローンや保険に詳しい専門家に相談すれば、あなたに合った最適なプランを見つける手助けが得られます。
5:団体信用生命保険に関するよくある質問
Q1. 告知書にはどの程度書けばいいですか?
A. 過去の病歴や現在の健康状態は、正確にかつ漏れなく記入しましょう。情報を隠すと保険金が支払われない可能性があります。
Q2. 花粉症でも審査に通りますか?
A. 花粉症のみであれば、通常は審査に大きく影響することは少ないとされています。ただし、アレルギー症状が重度である場合や、喘息など他の症状を伴う場合は、詳細に告知する必要があります。
Q3. 高血圧でも団信に加入できますか?
A. 高血圧の場合でも、薬でコントロールされているケースや症状が軽度であれば、審査に通る可能性は十分にあります。ただし、合併症(脳梗塞・心筋梗塞など)の有無や治療経過によっては、引受条件付きやワイド団信を提案されることもあります。
Q4. 団体信用生命保険は何歳まで加入できますか?
A. 一般的には75歳まで加入可能ですが、金融機関によって異なります。必ず事前に確認してください。
Q5. ワイド団信にも落ちた場合、住宅ローンはあきらめるしかないですか?
A. あきらめる必要はありません。ワイド団信に通らなかった場合でも、住宅ローンを組める可能性は残されています。
▶ 団体信用生命保険加入が任意の住宅ローンを選ぶ(例:フラット35)
・フラット35など一部の住宅ローン商品では、団信への加入が任意となっています。
・そのため、健康状態に関係なく利用できる可能性があります。
▶他の金融機関を検討する
・金融機関によっては、独自の審査基準を持っていたり、団信以外の保障プランや代替商品の取り扱いがある場合もあります。
・一つの審査に落ちたからといって、すぐにあきらめず複数の金融機関に相談してみることが重要です。
住宅ローン選びは健康状態やライフスタイルに合わせて柔軟に対応できる時代になってきています。まずは専門の担当者に相談してみるのがおすすめです。
まとめ
いかがでしたか?
団信は、住宅ローンの契約者に万が一のことがあったときに、家族や家を守ることができる保険です。多様化している団信ですが、保障内容が十分かどうか、保険金が支払われやすい条件かどうかなど、ご自身に合ったプランを選ぶことが大切です。
健康面に不安を抱えている方でも、病気の状態が軽度であったり、病歴が10年以上前であったりするなど、状況によっては加入できる方もいます。
もし、団信に落ちてしまった場合でも、金融機関を変えて審査基準の異なる別の保険会社の団信に申込をする、または、団信の加入が必須ではない「フラット35」を利用する選択肢もあります。
ぜひフレンドホームにご相談くださいませ!

株式会社フレンドホーム
経営企画部マーケティング課
増田 絵実
埼玉県北葛飾郡杉戸町在住。
子育てをしながら不動産業界で5年以上、営業サポートとして勤務。
物件のポータルサイト掲載や販促資料の作成など、営業活動を支える業務を幅広く担当。
これまでの経験を活かし、現在は「この街に住む人にとって、住む街がより魅力的なものになるように」をテーマに、賃貸・購入・売却に関する知識や、子育て世代ならではの視点を盛り込んだ不動産コラムを執筆。